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人の世は戒壇巡りのよう?

1994年の3月、四国へ亡母と二人旅をしました。
最初で最後の母と娘の旅となりました。
そのとき立ち寄った香川県の善通寺
弘法大師生誕のそのお寺で
御影堂の床下の戒壇巡りを経験しました。

漆黒の暗闇、鼻をつまれてもわからないなど
表現はいろいろ出来ますが、
目を懲らしても、必死に見開いても何も見えず
壁に手を沿わせ少しずつ前へ進んでゆく・・・
ただ自分一人、たった一人で進んでゆく・・・
それは母の胎内という説明もあるそうですが
私は、これは私達が生きている姿だと思いました。
先の事など何も見えない
目の前にこれから起こることでも見えない
危なっかしく、手探りしながら前へ進む・・・
明日、いえ1秒後だってわからず進んでいる・・・

この戒壇巡りを思い出さずにはいられない出来事に今までに幾度か遭ってきました。
今日、またそのような事が・・・
神様、仏様にその真意を確かめたくなるような事が・・・

lisapapa先週の土曜日、は親しいご家族の結婚式に参列し、感激の涙を流していました。
その一週間後の今日、また涙の土曜日となってしまいました。
この、幸せいっぱいの花嫁のパパは昨夜突然天国へ召されてしまいました。
今日花嫁はイタリアへのハネムーンに出発するはずでした。
朝、急ぎお宅を訪ねると呆然とするご家族がありました。
声をかける言葉も浮かびませんでした。ただ一緒に泣いてしまいました。

亡くなった御主人は、14年間単身赴任生活でした。思春期に入ろうとする我が子を残してゆくことを心配されていたようです。
奥さんは、私達の前でご主人と離れて暮らすことになって泣いていました。
あれから14年、子供達の中に生まれる心配な出来事もなんとか乗り越え
子供達も皆結婚し、去年は孫も二人誕生していました。
この春、定年退職を迎え、今月27日には奥さんのもとへ帰ってくることになっていました。
これからは夫婦二人の生活が始まるはずでした・・・
昨夜は、会社の方達に送別会を開いていただき
そのまま温泉に泊まると言う電話を奥さんにしていたそうです。
そして、浴場のサウナ室の中で亡くなって入るのが今朝発見されたそうです・・・。
『酔っているのだからサウナはやめてね、って言ったのに・・・』
『朝方、うちのひと私のところに来たんだよ・・・』
奥さんがつぶやいていました・・・

昼の飛行機で、息子さんと二人で御主人を迎えに発ちました。

御主人を連れて、無事帰ってきてね
そして、彼の妻として最後の仕事を
悔いのないようがんばってね・・・


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